vs スロバキア戦(地上波)

前半5分から見たのでスタメン、システムともに不明のまま見始める。
結果は、 3-1 の勝利。キリンカップという、いろいろなテストには格好の舞台で、ジーコの性格からいって、中田、稲本、小野ら「当確」選手がいないのは怪我の功名といえる。どう考えたって代役を試さなければならないから。総括してしまえば、湿度の高い、決して良いとはいえないコンディションの中でアドバンテージがあったとはいえ、中堅クラスのチームにほぼ完勝したのは良かったと思う。


川口能活:GK
失点は仕方ない。あの高さからフリーでヘディングをたたき込まれたら、ワンハンドで押さえられるものではない。本人は悔しいだろうけど、至近距離での反応スピードはさすが。安定したプレーで問題無し。
加地亮:DF
可もなく不可もなく。スロバキアがあまり左サイド(日本の右サイド)から攻めてこなかったため、チャンスに上がる以外はさして目立つプレーはなかった。センタリングの精度とタイミングはもっと向上できるように思える。
坪井慶介:DF
宮本、中沢とともに安定したディフェンスラインでスロバキアをほぼシャットアウト。負傷の様子が気になる。欲を言えば中沢くらいガシガシと上がるタイミングを狙っても良いのではないだろうか。
宮本恒靖:DF
最初、ボールポゼッションの時間帯から見始めたので、加地、坪井、中沢、三都主の 4 バックかと思ったくらい、深めのポジションを取っていた。慎重にスタートするのかと思いきや、日本が主導権を取っていたため、ほとんど出番無し。よってあんまり評価対象にならず。
中澤佑二:DF
セットプレーで得点を匂わせ、再三オーバーラップを見せ、良い意味で好き放題に走り回ってる感じがある。水が合ってるのかなぁ?前戦へ当てるパスの本数も多く、攻守ともに中核選手と言えるレベルにある。
三都主アレサンドロ:DF
うーーーーーん。もっとやれると思うだけどなぁ…。やってることは悪くないんだけど、なんとなく蚊帳の外という感じがする。最近ネットで読んだのだけど、チームにとけ込むのに時間がかかる人だとか。それにしたって、そろそろなじんでほしい気もする…。期待しすぎか?やっぱり、もう少し高い位置で使ってあげてもいいと思うなぁ。
福西崇史:MF
中村の CK からドンピシャのヘディングシュートで先制点をゲット。良い選手だなぁ、と思う。稲本の代替という感じはほぼ払拭。抜群の安定感。攻守ともに文句なしの貢献度。
中村俊輔:MF
ホントに中村俊輔か?というほど、運動量があり、攻守にわたって貢献度高し。 2 アシストにも「普通っすよ」みたいな淡々とした感じで(決めた人をちゃんと誉めに行ったけどね)、妙な自信がみなぎっていた。悪いときの癖「こねすぎ」もなりを潜め、攻撃の核となっていた。長短のパスを適切に使い分け、周りをどんどんと前線へ送り込んでいる様子を見ると「これなら任せても良いかな」という気にもなる。最終ラインでのディフェンスから相手ディフェンスの裏を取るプレーまで、文句なしの走りっぷりで◎。プレースタイルの差はあるとは思うが、あえて言いたいのは、もっとボックス付近でボールを受けてシュートまでいけると良いなぁ、ということ。
遠藤保仁:MF
スロバキアが細かくパスをつなぐチームではあったのだけど、割と外を通ることが多かったからか、あるいは中村の守備貢献度が上がったためか、あまり目立つことはなかった。それ以上に、コンビを組んだ福西が前へ出るのが上手いタイプということもあり、底でバランサーに徹していたからかも。
玉田圭司:FW
相変わらず運動量豊富で攻撃への気持ちも高い。手垢の付いたフレーズだが「若手らしくはつらつとしたプレーぶり」というのは、このことだろう。ただ、そろそろ点が欲しい。屈強な DF に潰されて消えることもないし、欧州遠征でスピードも通用したことが自信になっているようだ。ホントに 1 点欲しい。
鈴木隆行:FW
「中盤での FK →中村のスルーパス→鈴木右足で軽くシュート」という流れの中から久々の得点。ちょっとゆるんだスロバキアの隙をついた見事な得点。相変わらず淡々とプレーする仕事人。途中でお役ご免。個人的には満足。
田中誠:DF
坪井の負傷退場で交代出場。磐田の不動のセンターバックで「アトランタ組」という、元々能力のある選手なので、本来なら代表の常連としてレギュラーを張っていてもおかしくない。今日はそのあたりをピシッと披露。前に福西がいて、後ろは川口というのもあるけど、コンビネーション云々というレベルではないので、不用意なファウルをしなければ安定安心株。問題なし。
柳沢敦:FW
後半 33 分から交代出場で 1 点。不用意なコントロールをした相手選手に三浦淳がかけたプレッシャーから生まれたバックパスを GK まで追いかけ、GK が交わすところをスライディングタックルで奪い返してのゴール。相手のミスだろうがなんだろうが、自分の動きで得点を生み出したのは見事。これが良い方向へつながると良いと思う。
本山雅志:FW or MF
柳沢とセットで先発の 2 トップと交代したが、オフェンシブハーフ(それもサイドプレーヤー)としての方が信頼度が高いように思う。オフサイドにはなったが、投入後にいきなり、柳沢への早いフィードでチャンスを作るなど、攻撃のリズムを生むプレーは健在。ただ、今のままでは代表として「次点」のレベルに留まってしまっている感じもする。どこに自分の特徴を出していくかが今後の鍵となるかも。(ジーコがいるうちはなんでもかんでも呼ばれるような気もしているが…)
三浦淳宏:DF
三都主との交代出場。短い時間ながら積極的に走り回り、判断の良いパスと軽快なドリブルを披露。柳沢の得点を生んだ長いチェイシングは、交代出場選手のすべきプレーのお手本とも言うべき好プレー。ベテランの域に入ったが、こういうプレーをしているところを見ると、きっと彼の影響は代表にとってとても良いものだと想像できる。
小笠原満男:MF
時間少なすぎでかわいそうな感じ。いやな憶測かもしれんが、お印で出場させて「出してやるから腐るなよ」とか言われている感じもする。 42 分なんてロスタイム入れたって 5 分だろう?時間稼ぎの必要がないとしたら、何したらいーのよ?

という具合で、スロバキアにしたら蒸し暑すぎて試合どころではなかったとは思うが、何しろ、そういうところも容赦なく、 3 点取れたのは良かったのではないだろうか。失点については「セットプレーの守備」という、何年来となるかわからない宿題がまだ終わらない感じ。次のセルビア・モンテネグロ戦での修正が望まれるが、そう上手く行くとは思えない。永遠の弱点かもしれんしなぁ…。