武南vs四日市中央(地上波)

第85回全日本高校サッカー選手権。埼玉代表は久しぶりの武南高校。対するは、武南が1回も勝ったことがなかった四日市中央高校(四中高)。この試合を見て、「今年の武南は強い!」と思った。(見たのはこの日だが、これを書いているのは2回戦後なので、後出しジャンケンっぽくなったのがちと悔しい)
「強い」と思った理由はいくつかあるが、一番大きいのは、個人スキル(特に攻撃時)のレベル。このところの埼玉代表チームは、悪くないんだけど、組織力ありきで小粒揃い。グループ戦術に長けていてもいざ1vs1の局面で後れを取るような印象があったから。やはり状況の打開は個人力に頼ることになる。それは、小学校でもトップリーグのプロでも変わらない。
今の高校サッカーでは、スーパーエースが1人居るくらいでは勝てない。ものすごい組織力があってもダメ。それぞれの選手が、ある一定の水準以上である−具体的に上げれば、蹴る、止める、運ぶが滞りなくできて、競り合い時の身体の使い方が上手く、ポジショニングや状況判断がよい−というチームでないと国立の芝を踏むことはおろか、2回戦に上がることも難しい。(PK戦になったらツキもあるけども)
そういうことをふまえて「今年の武南は強い」と素直に感じた。確かに四中高は強かった。主導権を握って進めるときの怒濤の攻撃は迫力があり、武南は後手に回らざるを得なかった。しかし、最近の流行(?)である「縦に戻って追いかける守備」を徹底し、必死に食い下がったことが、武南に結果をもたらしたような試合だった。最近のおきまりの感想になるが…四中高は、決定力があるFWが居ればあっさり勝てた試合だったかもしれない。ストライカー不足は、どのカテゴリも変わらない話題なんだなぁ。

というわけで、次は全日本ユース覇者・滝川第2高校なんだが…さて。どこまで食い下がれるでしょうか。