レッジーナ vs フィオレンティーナ(CS)

後半10分頃まで。久々にまじめに見ていたのだけど、睡魔に勝てず諦めた。
かといって、つまらない試合だったかというと、そんなことはない。少し切り返すだけで芝生がめくり上がる最悪と言っても良いコンディションの中で、下位チームとはいえ、プロ選手がその悪条件の中でどう試合をするのかという、いいケーススタディだと思った。
どうしても中村・中田に目が言ってしまうので、その辺りを中心に感想をメモしておこう。
中村は、どういうコンセンサスになってるかわからないけど、前半はとにかく右サイドへ流れる時間が多かった。そこからでもチャンスを作っていたのを見ると、ずいぶんセリエAに慣れたんだなぁと思う。ただ、やっぱりディフェンス面は期待が薄い。がんばってついていっても軽くいなされるし、無理するとファウルになる。以前にはファウル⇒イエローカードなどという激しさがなかったわけだから、進歩は認められると言っていいかもしれない。あとは、自分でももっとゴールを狙うと良かったのではないかと思う。
一方の中田は、ウディネーゼ戦が散々だったようで興味を持って見たのだけど、悪くは無かった。ミッコリの 1 トップに対して、常にそれとは逆の位置を取るような動きでスペースへ出て行く、ほとんどフォワードに近い動き。やりづらそうではあったが、レッジーナのディフェンスの緩さと、意識的に前へ行こうとする中田の動きがハマって、ボールを受ける体勢はほとんどの機会でいい形だったと思う。ミッコリと中田が 2 人でサイドに引っ張るので、レッジーナのディフェンスラインがばらけざるを得ない場面が多く、どちらかにきちんとボールが収まれば、ヨルゲンセンなどがサポートに上がってくるので、いい形になる。もう少し、そのヨルゲンセンと中田が上手くあって来るとチャンスが増えるのかもしれない。後ろから上がってくるオボドも面白いプレーをする。システムなどは覚えていないが、ディフェンシブハーフの選手なのかな。エキサイトして中田にたしなめられていたようだけど、運動量があって、熱血で、チームに 1 人いると苦しくてもなんとかこらえられるような、古くはダイナモとか評される選手だと思う。
で、肝心の足場の悪さへの対応だが、とにかく滑ることは 2 の次で、ボールやマーカーに集中する、その意識の高さは両チームともに評価できる。そして、周りは、一番ボールに近い仲間が足を滑らせる前提でサポートにいるので、ちょっとこぼれてもすぐにはボールを失わない。逆に、その隙を突いて奪おうとする、激しくもフェアなチーム同士の奪い合いが見られた。
こういったコンディションでは、どうしても内容の質は落ちがちになるのだけど、この試合に限っては、あまり面白みが無いということはなかった。弁解するなら、寝てしまったのは完全に個人的なコンディションによるもので、試合がつまらなかったからではないとフォローしておこう。再放送があれば、後半、眠って見過ごしてしまったところも見ておきたい試合だった。