オランダ vs 日本

前半 2 点取られた後、寝てしまった。正直言って期待外れ。その後盛り返したのかもしれないが、闘えない姿勢にうんざり。特に守備の下手さにはあきれを通り越して失笑すら出そうだった。良いようにドリブル突破を繰り返されているのに軽い守備。昔名波がやってイライラさせられた、足先だけの守備。身体を入れる守備をしないで、どうして自分より上背もスピードもある相手を止められよう。正直、高校生のレベルでも拙いくらいのやり方だ。解説の水沼氏まで「すごいですねぇ」とか言って、さもお手上げのようなことを言っていたが、4 人で囲んだのに単純なフェイクの無い、スピードだけのドリブルで振り切られたことに対して「恥ずかしい」くらい言ってもいいのではないか。それ以外の具体的な例としては、「ポストプレーと見せかけて反転」というプレーに3回も引っかかったのもいただけない。短時間で、同じプレー(しかも反転方向まで同じ!)というのを止めきれないというのは、ひとえに経験のなさというより資質の問題ではないのだろうか。つまり、向いていないということ。厳しいことを言うようだが、久々にあんなにお粗末な守備しかできない「代表チーム」を見た気がする。ナイジェリアにちんちくりんにやられた、中田英らの世代は、スピードこそ圧倒されたが、対峙できたときは、もっとがんばれていたと思う。水沼氏の「U-17の大会に出てないからここで経験を積めるのは良いこと」というのは分かる。その通りだが、それ以前の経験値が圧倒的に足らない。それでも役に立つのだろうか。これはあくまでも感覚的なことだが、基本問題をすっ飛ばして高等な応用問題を突きつけられて「わかんねーよ…」と途方に暮れている、というイメージが重なった。大熊監督には期待していただけに、先発を見ても首をかしげざるを得なかった。なぜ、平山なのか。なぜ、カレンがベンチなのか。名前を見て力が分かる選手だけでも「?」が浮かぶのだから、この年代に詳しい人には、もっと「?」だった可能性がある。とはいえ、一番選手に接している時間が長く、責任があるのが監督なので、これがベストだったのだろう。ただ、少なくとも、上背の問題だけで「闘う」という言葉からほどプレーしかできない選手を多数入れているというのは、何があったのか聞きたいくらいだ。
という日本の弱さを差し引いても、オランダは強い。パス先のイメージ、出し手と受け手のコンビネーション、ムービングの質、得意な部分を前面に押し出す攻撃スタイル、そして何よりも、1vs1の安定したプレーぶりが際立っている。特に守備では、身体の入れ方が巧く、日本選手が入れ替わろうとしても全くと言っていいほど動かない。そして、判断とプレーのスピードは、日本の数段上をいっていた。ここまで差があると、前半20分の段階で2失点というのが、妥当なところ。いや、よく2点で済んでいたといっていいのかもしれない。
というわけで、ほろ苦いというには、圧倒的に駄目駄目な試合を目の当たりにしたせいか、1週間分の疲労が睡魔となって襲いかかってきたため、最後まで見届けることができなかった。珍しく、とても苦言(というより不満)が多くなっているが、期待の裏返しと言うことでご容赦あれ。