大宮 vs 浦和

延長で4-2(90分では2-2)という結果。まとめから先に行くと、結果は順当ながら苦しんだ浦和が延長戦で地力を見せ、大宮は浦和の攻撃力を押さえ込んで2度も追いついて延長までもつれこませ(もつれこみ、ではないところに注意。簡単に点が取れる状態ではなかったことにで、PKの方が目があったかも…という意味)、藤本とトニーニョを欠く陣容ながらポテンシャルをフルに出し切った。という感じ。
浦和は連続得点中のマリッチがさらに得点できるかどうかがキー。この日も好調を維持していたのだが、立ち上がりからの大宮のしつこい守備でなかなかフリーになれない。こういう流れで他の選手が点に絡んでくる今シーズンの浦和を象徴するように、先制点は前に残ったままクロスに合わせたDFの堀之内。闘莉王とこの人のせいで、DFが点を取るチームというイメージがつきつつあるなぁ…。とはいえ、マリッチが連続得点を伸ばし、長谷部がなんだかんだで2点取ったし、延長までを考えれば攻撃陣が沈黙、という状態でもないが、サッカーは元々90分のスポーツ。リーグ戦なら勝ち点1の痛み分け。今シーズンはこの勝ち点1に泣いただけに、タイトルに挑む上でこれからの重要な課題になる。決勝戦はきっちり決めたいところだろう。
大宮は攻撃の核である藤本が居ないばかりか、前半の早い時間で桜井が負傷交代で抜けてしまい、絶対的な攻め手を失ってしまう苦しい陣容。しかし、しっかり守りながら、こなれてきたボール回しで浦和の守備をかいくぐって、隙間を、裏を付いていく。総合力は浦和に届かないものの、組織力では大宮の方が上に見えた。選手のレベルが同じなら大宮が勝っても不思議ではない。この辺は三浦監督の手腕と言っていい。閑話休題。この強気が作用し、自分たちの時間帯を何度も引き寄せ、2度追いつくという粘りの展開につなげた。2点目はパワープレーのお手本ともいうべき、高い集中力が生んだ良い得点だったと思う。ハイクロスをガンガンとゴール前へ送り込み、浦和の一瞬の混乱に乗じて押し込んだ。このおかげで、試合としては見応えのある内容に。大宮で特筆すべきなのはルーキーの片岡。誰だ?こんな選手いつ取ったんだ?というくらい、いつの間にか堂々とした風格が漂っていた。しかも守備だけでなく、FKから同点弾をマークしたことも忘れずに記したい。この人は大宮守備陣の象徴として将来が期待できる、と言っておく。がんばれ、片岡。

というわけで、今年最後の生観戦は、かなり凍えながらも、良いゲームを見れたので満足でありました。