今回の代表メンバーに思う

13+5+1の召集。変則的な日程には変則的なやり方ということなのか、妙な感じで再スタートした日本代表。あれこれ言われているように、この日程(キリンチャレンジ)自体が妙なんだが。
今回、浦和から7人呼ばれていることがちょっとした話題になっているが、これは「日本は強くないんだよ」というオシムのメッセージと勘ぐることはできないだろうか。というのも、代表が強くない、あるいはそこそこ強い程度の国を見ると、そのメンバー構成は「国内のトップチームに、他の優秀な数人を補強」という形を見ることがある。日本代表も以前はそうだった。読売を軸に日産や三菱のメンバーを足す(軸はどこでも良いんだが、一例として)というような感じで。そういう意味では、今回、川崎、浦和、G大阪、千葉、鹿島あたりを「トップチーム」と見ればいいのだろうが、G大阪と千葉はA3、鹿島は合宿で呼ぶに呼べない。となると、川崎と浦和が残る。これは贔屓で言うのではないが、順位こそ川崎がトップだけれども、個で見ると浦和の方が陣容としては充実している。川崎はコンビネーションがよく、鋭いカウンターという武器を掲げ続けてきたからこその完成度であり、今は「急成長」という段階と見る*1。浦和のように、ある程度、世間的に力が認められている選手それぞれが、強引に個で攻めることができるチームではない。逆に「川崎をごっそり呼べば?」という意見も出るが、それは普段からオシムが「浦和のようなメンバーが揃っているわけではなく」みたいな言い回しで「面子が充実したチーム」のたとえとして出すように、個の高さではオシムの好みなのだろう、としか言いようが無い。
というわけで、好み+消去法(多分ね…)によって浦和から7人が呼ばれた。

もう少し細かく見てみる。複数選出されているチームを見ると、

浦和(7):山岸、坪井、闘莉王三都主、長谷部、鈴木啓、田中達
横浜(4):栗原、田中隼、山瀬、坂田
広島(2):駒野、佐藤寿

という具合。これに、川口(磐田)、青山(清水)、今野(東京)、小林大(大宮)、中村直(名古屋)、我那覇(川崎)の6名で、全19名。
先の13名についての選出理由は多く語られていないが、コンディション重視のような気もする。では、スタメンを予想してみよう。

GK:山岸
DF:坪井、闘莉王、栗原
MF:長谷部、鈴木啓(以上DMF)、駒野(右)、三都主(左)、小林大(中)
FW:佐藤寿、我那覇

川口は分かりすぎるくらい分かってるからなぁ…経験を積ませる意味で山岸を使うかもしれない、ということでGKは山岸。DFは後から呼ばれた青山はないと決めて消去法3バック。MFは混戦だが、単純な安定を求めると思う。浦和の2人で底を押さえて、アウトサイドに三都主を置く。これで少なくとも中盤の底から左サイドにかけてのコンビネーションに不安はない。右に駒野を置いたのは、サイドバックもできるから(まずは守備ありき)。田中隼や中村直を入れるのは、ペースを変えるときという気がする。駒野の途中投入ではペースを変えることは難しい。FWは寿人と我那覇。達也を入れてもいいんだが…意識が高くてやはりペースを変えられる選手なので後からの方が良いかと。
さて、どうなることでしょうか。楽しみではあります。

*1:語弊があるかな。正しくは「自分たちのスタイルを極めた」かもしれない