東京vs浦和(CS)

A3などという余計なイベントにかり出された後のリーグ戦。正直、A3ってすげぇ迷惑な大会だと思う。AFCチャンピオンズリーグとかアジア杯とかスケジュールがパツパツなのに、KとかCのために特別にやることはないと思うんだよなぁ…。他に交流戦的な大会や、やることが無いってんなら、3国の上位2チームとかでリーグ戦でもやればいいのかもしれないけどさ…。なんか、罰ゲームって感じがする。

で、肝心の試合の方だが、こういうパツパツぶりなので疲れ残りを心配していたのだけど、そこそこがんばれていたし、結果が出たのが何よりも良かった。この試合での驚きは相馬。このブログでは、さんざんこき下ろしてきたのだけど(期待してるからなんだけど…)、今日の試合はいつもとひと味違う。対面する徳永をモノともせず、特に前半は完全に左サイドを制圧していた。1vs1で突破を繰り返し、良いクロスを何本も送り、守備にも奔走する縦横無尽(ポジションを考えると往復無尽、かもしれない)っぷり。どーしたんだろ。ナニがあったんだろ。いつ脱皮したんだろ。という感じ。こういうのだと頼もしいですよ。相馬さん。そしてなんと言っても達也の復活弾。やっぱり攻撃の意識はエライ高いよなぁ…この人。ガンガン前に行くし、躊躇無くシュート打つし。先制点なんてその最たるもの。ワシントンがドリブルをミスって置き去りにしたボールを持ち替えて強シュート。あんなに寄せられてコース無かったら、下手すると下げるところだよなぁ。エライ。この後も、ずーっとワシントンの回りをウロチョロ(言い方は良くないけど)して、虎視眈々とチャンスを狙ってた。この姿勢がこの試合の前半から後半の中盤くらいまでの流れを引き寄せていたと思う。達也が引いて1トップになってから前戦へ行く回数が減ったのは、やっぱりワシントンの1トップはそろそろ限界なんじゃないんだろうか…という推測を裏付けてるんじゃないかと思う。ワシントンは間違いなくエースなんだけど、やっぱり活動量が物足りない。達也がいてハッキリした。ワシントンを軸にクルクル動き回ってくれる相棒が必要だ。怪我が思わしくなかったような交代をしていたが、次節以降も期待したい2トップだ。ディフェンス面では、闘莉王の存在の大きさを再認識。闘莉王自体は、鬼神の活躍、というわけではなかったのだけど、ラインが安定していた気がする。坪井にしても阿部にしても、後ろに闘莉王がいることの安心感で、いつもより思い切りよくプレーできたんではないだろうか。怪我で退いたのが気になるが、やぱり欠かせない存在だ。
東京は、攻撃面で石川が居なかったのは響いていたかもしれない。川口は悪くないんだけど、ガンガン行って攻撃の意識を見せるってのはキャラじゃない。逆サイドの鈴木は良かったけど、マッチアップしてる暢久も今日は調子がよかったから、あんまりそのすごさを発揮できていなかった感じ。それから、今野が達也に張り付きになってたのは、戦術としては良くなかったんじゃないかと思う。張り付きをすることで最終ラインに押し込められた今野には、前戦まで上がってくるようなプレーは期待薄。中盤からなら飛び出してくるけど、DFラインから出てくることは難しかっただろう。まして、達也を捨てて出るには、今日の浦和のミドル〜ロングパスは精度が高すぎた。また、そのリスクを負ってまで出て行くほど、前戦が不調だったわけでもないのが…。つまり、なんかかみ合ってなかったというのが、東京の後半中盤までの流れ。その後の支配は見事だったけど、ちと遅かった。浦和の追加点がルーカスのOGというのも、気分的にガックリ来ただろう。ルーカスは、決定機こそ無かったけど、浦和にとって十分に驚異だった。それなのにゲットしたのが同点弾ならぬOGだったのだから。リチェーリが川口に変わって入った後から流れが良くなったが、攻撃が成就することはなかった。もう1つ、東京にとって良くなかったのは梶山の存在感のなさ。世代別代表でもたまにあるのだけど、梶山自身はさほど悪くないのに、ゲームから消えることがある。この試合はまさにそうだった。ミスを連発したわけでも、足が止まっていたわけでもないんだろうけど、存在感が希薄だった。これが無くなると怖い存在なんだけど…今の梶山はそういう意味では怖くない。精度は悪いけど自分の強さをガンガン出して、クロスやミドルでチャレンジしてくる鈴木とか、しつこく縦を狙っていた川口の方がめんどくさかった。

というわけで、久々に浦和の試合をリアルタイムで見て、勝ち試合だったので、満足満足。細かく指摘すればいろいろと欠点も目に付くけど、A3という罰ゲームの後だから大目に見ることにしよう。