セパハンvs浦和(BS)

逃した魚は大きいのか、まだ針がかかっていて岩場に潜んでるだけなのかというのは、ホームでの結果による。世界的な常識からすれば、1点しか取れなかったとはいえ、アウェーでのスコアレス「ではない」ドローは文句ない。しかも堅守が売りのセパハンだし。あの川崎がホームですら1点も取れなかったのだから、その堅さ度合いは推さなくても知れる。
前半20分過ぎくらいから。ハイライトを見て驚いたんだけど、試合が始まった頃は夕日がさしていたんだなぁ。
この試合がよいものになったと感じるのは、弾丸ツアーでスタンドへ行ったサポーターのおかげもあると思う。いや、そうだと思う。ありがとう。もちろん選手は心強かったかもしれないが、今回は特にテレビ観戦をしていて心強かった。何しろ「粗い映像」「湿気の濃そうな凸凹ピッチ」「スタンドは相手チーム一色」となると、拡声器からのコーランみたいな歌がないだけで、嫌いな、「落ち着かない中東っぽい雰囲気」満点のはずだった。その雰囲気をコールだけでかき消していたのだから、今更ながら浦和サポーターには恐れ入る。へたくそなテレ朝実況と、酔っぱらい親父のコンビが的外れな絶叫を繰り返しているのがいらついたが、その合間に聞こえるなじみのコールは精神安定剤のような効果があった。
と、まぁ、見てる方も気が気ではない状況であるので、試合内容はさておきで、アジア杯と同じく「結果オーライ」だと思う。得点の他にもいくつか惜しいシーンはあった一方、それ以上にミスと簡単にピンチになった場面が多くて、良い内容ではなかった。むしろ悪い。得点シーンも崩したのではなくポンテの個人技*1だったし、失点シーンは事故っぽい気もするが、変形のパワープレーとも言えるかもしれない。運というかツキが味方したようなシーンと見えるが、そのツキを引き寄せたのは選手たちの積極性に他ならない。また、ギリギリのところでルーズボールを自分のものにするどん欲とも取れる球際の強さは特筆もの。これ、なんで日本人には備わらないんだろうか。体格もさほど差があるわけではないのに。やっぱりハングリー精神(古っ)の賜なんだろうか。それともプロ意識の高さなんだろうか。
閑話休題。それに加えて浦和の選手は、びっくりするくらいボールがキープできない。ポンテや啓太はそれでもまだマシだったけど、長谷部なんて自分のところで落ち着かせようとする余裕が見られなかった*2。うーん。この短期間で疲労を抜くのはさすがに難しいか…。
この後第2戦はホームになるわけだが、浦和にとっては願ってもないシチュエーション。舞台は整った。千載一遇…とは大げさかもしれないけど、欧州や南米の強国だって、連覇どころか、決勝戦まで数年連続で出るというのも難しいことを考えれば、今回は幸いにも決勝戦を戦っている上、かなり有利な状況でホームへ帰るのだから決めなきゃダメだろ。

*1:悔しいことに、ちょっと他のことで画面から視線を外したら入っていたので、リプレイで見た。とほほ

*2:高地で空気が薄くてきつかったらしいけど…キープやつなぎを後半の遅い時間でもがんばってやれてる人もいたからなぁ…この辺淡泊なんだよな、マコ様は…