vs 北朝鮮（地上波）
痛恨の極み。NHK、がんばって放送してくれよ。というのはさておき、東アジア選手権の1試合目。注目は田中達、巻、村井あたり。使われるのか？というのはジーコに聞きたい所だったが予想に反して村井以外は出場を果たす。内容も悪くない。むしろ良い。新戦力として期待していいかもしれない…アジアレベルなら。まだ慣れが必要だということで。
個々の評価へ行ってみる。
川口能活：GK
磐田では割と失点をしてしまっているが、川口自身の問題ではなさそうな調子の良さ。失点シーンはノーチャンス。いかに反応の良い川口とて、わずか20m程度の距離からフリーで、フルスイングでのシュートを防げるほどスーパーではない。ただ、前半途中のDFのがたがたさを立て直せなかったのは残念。何も出来なかったのだろうか。
田中誠：DF
前半のみで退くも、理由は失点して攻撃的にするためにライン4になったから。ジーコの手の内のパターンその1なので、仕方なし。プレーは終始安定。押し上げの意識が高めで良かったと思う。
宮本恒靖：DF
良い方の宮本。ポカもせず、フィードの精度や散らしの的確さも良かった。大阪での状態をひっぱっているのか。しかし、こういうときに限って他が悪いので結果的に目立たないという、ツキのなさは健在か。
中澤佑二：DF
珍しい大ポカで失点のきっかけを作る。それ以外は、横浜の調子がイマイチなのに比べ、さほど悪いとは思えなかった。ただ、最高の状態に比べると、明らかに普通の選手と言っても良いかもしれない。
加地亮：MF/DF
アジアレベル以下に逆戻り。時折良いクロスは見せるものの「つっかける→かこまれて下げる」という動きが頻発。ドリブルで抜こうにも、必ず2人に寄せられて打つ手無し。交代で入った田中達が2人の間を割ってシュートまで持って行ったプレーがあったが、それくらいはできるでしょ…。
三都主アレサンドロ：MF/DF
正直、不要。なんで出してるのか不明。パスの回りの良い今のチームで、明らかにストッパーになっている。「止める→対峙する→抜けなくてなんだかしらないけどスローインゲット」と「止める→つっかける→やっぱ下げる」と「止める→とにかくクロス→当てる」の3パターンを基本に、使えない選択とプレーの連続。FKの精度も悪く、良かったのは終了間際に放った角度のないところからのシュート1つだけ。村井使おうよ。もしかして、心中する気なのか？ジーコさんよ。
遠藤保仁：MF
久々の長時間出場も、後半30分過ぎに巻と交代。立ち上がりは良いところが無かったが、徐々にペースを取り戻し、積極的にミドルシュートを放つなど、そこそこの出来。ただ、大黒とのホットラインは不発なのが残念。今回は、そこをアピールするのも意味があると思うので、次はぜひ見せてもらいたい。
福西崇史：MF
悪くもなく、良くもなく。期待レベルは満たした内容。ただ、すごみはあまりなく、堅実さだけが目立った感じ。こうなると、この人の魅力は残念ながら半減。いきなり飛び出してきて得点に絡むような動きを始め、潰し屋かと思いきや攻撃もするというマルチロールぶりを復活してほしい。
小笠原満男：MF
良い方。ではあるし、存在感はあるのだけど…君臨感が薄い。コンダクターとしては今のチームでは1番手なのだから、欧州組が居る状態くらいの集中力でやってくれ。今日の立ち上がりのスローさはいただけない。もっとガツンと入って、北朝鮮を完全に押し込むような攻撃を操って欲しかった。次に期待。
玉田圭司：FW
久しぶりに「らしさ」が出ていたがノーゴール。雑になったといったら言い過ぎかもしれないが、ゴールを狙うという丁寧さに欠けているような気がする。「新星」のような活躍をした頃は、もっとゴールの期待が高かった。偶然、玉田の高校時代の恩師のインタビューをFOOT!で見たら「あいつは点取り屋というよりドリブラー」と言っていたが、そこを返上して欲しい。でないと、体格とテクニックとスピードだけなら、他にも候補は居るから。
大黒将志：FW
イマイチ。顔は出しているのに合わない感じ。厳しい言い方をすると空回り。シャドウ的に動くのと、メインターゲットとして動くのと、両方できるはずなんだが「受けてチャンスも作る」という動きが少なく、その結果として自分のシュートチャンスが減った、という風にも考えられるかもしれない。遠藤が居たのに「ガンバライン」が不発だったのは残念。
本山雅志：MF
悪くないし、調子も良いようなんだが…のびしろが無いのか、戦局を左右する力はもはや無い感じ。以前のイメージだと、もっと引っかき回して、ドリブルもパスも、という感じだったのだが、小笠原のコピーを見てるようだった。あの動きだったら、本山でなくて良い。もっと突っかけるべきだったと思う。
田中達也：FW
デビュー戦としては、正面だったが、良いシュートを放ち、惜しいチャンスを演出したので、そこそこだと言って良いかも。ただ、投入直後は緊張していたのか、やや空回り気味だったように見えた。もっと自分の特徴を知ってもらわないと駄目だ。浦和なら出てくるタイミングでボールが出てこないのは、アピール不足。練習でもっと覚えてもらえ。（勝手な推測だけども、そんな気がする）
巻誠一郎：FW
デビュー戦。代役招集の割には上々の出来。特に、オフサイドで取り消しになったシーンは、オフサイドではない。絶妙な抜け出しだっただけに、ミスジャッジに取り消されたのは大変残念。やれると思うので、もっと思い切りよくプレーすれば、戦力として期待できるはず。次も使ってくれ、ジーコ。
というわけで、結果は残念だが、負け惜しみでも何でもなく、内容的には残念ではない。失点の原因はハッキリしているし、勝ちきれない要因は「ツメの甘さ」という悪い癖が出ただけ。この代表は、日本代表というチームが次のステップへ上がるためのトレーニング用チームに過ぎないのだけど、国内組の最強チームと言って良い陣容だ。が…いかんせんベンチが問題。負けるのが嫌なら、三都主を見切れ。このパフォーマンスで声をかけるのは、代表にも、クラブにも、本人にも、全く得なことはない。
そして、コンフェデ杯からこっち、リーグ6連戦などもあり、疲れもピークかもしれないが、そこを上手く回していけるようにするのも、代表監督やスタッフの手腕。今日の敗戦は、選手よりも、スタッフの準備不足であり、ジーコの采配ミス。W杯に比べたら、タイトルなどどうでもいい試合（大会）のはずなので、厚みを出す陣容で残りを戦って欲しい。マジでお願いします。ジーコ様。
そうだ。あの、南北統一フラッグというのは、政治的活動じゃないのかな？スタンドにはふさわしくないように思うんだが…。なんとかしたほうが良いんじゃないのか？AFC。
