大宮アルディージャ未来予想図

という埼玉新聞の連載がWebにあがっている

読めば読むほど、はがゆい。浦和も大宮もそろってデカクなる必要はないと思うが、天下のNTT様という意識のある社員がいれば、三菱の後塵を拝しているようで面白くないのかもしれない。アルディージャというチームに、NTTの社員は要らない。少なくとも営業部隊は敏腕営業マンをヘッドハントしてくるなど、外へ向かっての発信力を強化すべきだ。なぜなら、残念ながら、アルディージャという看板で商売はできないからだ。実績のない看板は、営業マンをサポートする力はない。この連載を読むまでもなく、展開や営業が弱そうなのは、外から見てれば十分に感じられるのだから、直接関わってる人にはもっと分かっているんだと思う。さいたま市長のように。

もしかすると、大宮の昇格は、タイミングが悪かったのかもしれない。会社力が備わる前に、チーム力であがれてしまった。監督と選手がマッチして戦えるチームになったのに、そのチームを支えるはずの会社力ができる前にJ1チームになってしまった。更に言うと、今のJ1は「数試合の取りこぼし」が降格ラインに響く、ちゃんとしたリーグになってしまった。大宮の問題は「堅守が売り」でもなければ、「速攻が売り」の、どちらでもないこと。前者なら、ストライカー捜しをすればいい。後者なら、守備を整備すればいい。これのどちらかを強化するか、総合的に底上げが必要な「そこそこバランスが良いチーム」になってしまったのだ。こういうチームは特色を出すのが難しいと思う。同じイメージがあるのが名古屋。ポゼッションをするのか、リアクションにするのかがチームカラーと言えるほど定まっておらず、かといって決め手となるパターンや、頼れる柱もない。(柱はいても頼り切れるほどデカクない)

前置きが長くなったが、そういう意味では「地域密着」が成就する(今盛んに力を入れている若年層の取り込み)こととシンクロしたら最高だったのかもしれない。ただ、これ以上タラレバを言っても仕方ないので、今後どうすべきか?というところなんだが…数ある指摘の中でも「フロントに方針がない」という意見はすばらしくシンプルで、参考になるのではないだろうか。1万2千人の根拠となる展開を構築できる、考えられることはもちろん、大宮をどうしたいのか?というところが明確にならないうちは、降格寸前でフラフラするどころか、J2へ戻る日はそう遠くない。

あまりいい話ではないが、浦和を好きでない、応援する気になれない人というのは間違いなく存在する。それは、熱すぎるサポーターや、強くなったチームを後追いで応援し始めることの後ろめたさ、すでに強いチームを応援することの今更感などが理由にある。これらの反動というネガティブな要因から大宮ファン・サポーターになる人も少なくないのかもしれない。が、気がついたら大宮から離れられなくなる、という魅力あるチームとするヒントもここにある。大宮の試合を見に行ったことがあれば誰でも思い浮かぶのが「アットホームなスタジアムの雰囲気」。これを作れるチームというのは、そうそうない。トップリーグにあってガツガツしていない、牧歌的かつ、がっしりとサポートしているような厚みのあるスタジアムの雰囲気。そんなものを目指してもいいのかもしれない。確かに、「戦い」なのだから、のんきに観戦することは、サポーターを自称する人たちにすれば信じられないのかもしれない。セルティックの観客が良い参考になるのではないだろうか。朗々とした応援歌は、裸族にならなくとも十分サポートとなりえることを示している。90分立ちっぱなしである必要はない。老若男女問わず、誰もが場面に応じた応援歌の大合唱をする、乱闘とは無縁のスタジアム。こんなビジョンで進めればいいのになぁ…と、ちょっと離れたところから見てるファンは思うわけです。ずいぶん好き勝手書き散らかしてしまったけれど、愛ゆえに、ということでご容赦あれ。