大分vs大宮(CS)

大宮はアウェーで、勝利無し同士対決。結果を先に言ってしまうと、無勝記録を3に伸ばしたのは大宮だった。前半はガチっとしたつぶし合いでスコアレスで折り返す。両者とも内容はさほど悪くないが、ボールがスムースに回ってるのは大分。とはいえ、大宮も前節から比べれば、ずいぶんとスムースに縦が使えている感じがした。
後半になって試合が動くんだけど…。1点目は「ああ、またセットプレーからか…」という、アンラッキーな形。フリーになっていたという感じでもなく、逆に3枚も詰めたのに隙をつかれて綺麗に流し込まれた。2点目は、アウグストを中心にしたカウンターだったのだけど、タイミングだけで打ったシュートが寄せたDFの間を抜け、ポストをかすめてゴール。これらの点が入る前、主税のFKが*1シュートがわずかにポストを叩いている。前節の早十といい、ココまでくるとツキの問題かなぁ…と思ったんだが、問題は3点目。30mくらいのロングパスをワンタッチで縦に流されて、高松がフリーでシュートした、完全なカウンター。2失点したから気を抜いていたというわけではないんだろうけど、あまりにもお粗末な対応だった。
救いだったのは、この後、波戸のオーバーラップから吉原が1点返した形が、「今風」な、縦のポジションチェンジを絡めた、教科書に載せられそうな綺麗なオープン攻撃だったこと。こういう、フォローやサポートが厚い攻撃を最初から繰り返していれば、もう少し点の匂いがするチームなんだと思うんだけど…。
内容は問題無いんだけどなぁ…という感想をもった前節だったけど、監督の試合前のコメントを聞いてちと不安になった。「左は早十、右は主税に個人突破させてチャンスを作らせる」と言ってるそうな。これは、今回の試合も見られた流れの悪さを裏付けている。今のJリーグで、個の力に全幅の信頼を置けるアタッカーなんて、数えるほどしかいない。しかも、そういう人はだいたい現役の代表クラスだ。主税は代表として声がかからなくなってしばらく経つし、早十も世代別代表に呼ばれていない。というところからすると、残念ながら、ロバート監督の考え方が正しい方に近いとは、言えない。これらのことを良い方に考えるとすれば、この方針に違和感を感じている選手が、監督と対話して、自発的な行動を取ることを、期待しているのではないかなぁ、ということ。「ゴールしたら喜べ=積極性を持て」と窮屈な拡大解釈をすれば、チームの方針も監督のトップダウンでなく、選手が会話をすべきなんじゃないんだろうか。そういうの、嫌いな監督でもなさそうだし。まぁ、いつトンネルを抜けられるかな。昔の浦和で慣れちゃったので、3連敗くらいどってことないや。マジで。
大分も嫌いなチームでなく、むしろシャムスカや高松や西川をひっそりと応援してるから、彼らにとって良い結果だったのは良かったかな、と思う。

*1:なんでここ、FKって書いてるんだろ。外から抜け出した形だったのに…