大宮vs大分(Nack5スタジアム大宮)

ACLがあったのでそわそわして書くタイミングを逸したのだけど、ヒトコトで言えば「こけら落としとは思えない内容でガッカリ」。
大分の闘志と、シャムスカのオーガナイズ、勝負どころを見極める目はすばらしかった。どっちのホームなんだか?という大分の堂々とした戦いっぷりはあっぱれ。
まずもって「大宮凱旋」のキャッチフレーズの意味が分からなかった。「勝って帰る」が凱旋だ。リーグ優勝でも決めている状態でのこけら落としならわかる。低位どころか入れ替え戦、降格ラインであえいでいるチームの使う言葉ではない。この辺からして感覚がズレズレである。Tシャツもらって喜ぶほど単純でなければ、新しいスタジアムに興奮して許せるほど純真でもなければ、ライブでチケット代を置き換えるような無理矢理なポジティブさも、「残り全勝だ」と言ってあげられる寛容さもない。やっぱりどこかぬるい。大宮は。知事の「浦和とリーグを競るような強豪になって」という旨のメッセージにブーイングするライバル心があっても、自分のチームを叱咤できないゴール裏はどうかと思う。たぶん、かの時代の浦和ならブーイングどころか沈黙をもって迎えるところだろう。まぁ、そういう「あたたかさ」が大宮なのかもしれないが、選手にもそれが伝播しているようなぬるさ加減がどうにも困ったもんだ。ピッチ上で戦っていたと言い切れるのは、主税と波戸だけ*1。戦術とポジショニング、バランスばかりを気にしているDFライン、前へ飛び出していけないどころか、後ろからのパスを引き出せないMF、相手を振り切れないし前も向けないFWじゃ、試合を有利に運ぶことなどできやしない。
下との差は開かず、縮まらず、なので同じ星取でいけば落ちることはないけれど、来期の希望なんてありゃしない。とにかく、走れ。動け。ボールを運べ。蹴るな。戦え。眺めるな。考えてプレーしろ。なんでこんな小学生や中学生に言うようなことを、プロに言いたくなってしまうんだか。まぁ、昔の浦和よりはマシかもしれないけど、そこと比べるような思考回路にされてしまっているのだから、かなり終わってきている。いつになったらリーグタイトルを争えるようになるんかな*2。某所で見かける図式を借りれば、浦和に勝てる大宮はアジア最強なんだがね。

*1:別の方向でも戦いそうになったが

*2:まぁ、浦和が落ちぶれる可能性もゼロではないけれど