コラム

五輪代表とは、どんなチームなのか

前日からの続き。 いままでのチームのまとめ方と「山本昌邦語録」を読んだ限りでは、トルシエ氏やジーコ監督、そして他の優れたコーチのいいところ取りをしつつ、独自の考えを入れた「山本理論」をベースに、コンセプトに則ったチーム作りを順調にしてきてい…

あれこれ。

今日も今日とてサッカーにまつわるニュースが巷に回っているのだけど、準決勝の余韻のおかげでどれも頭に入ってこない。…バッジョがヴィオラ復活?…ユーヴェ、インテルに勝ったのか…ああ、ヴィルトール…じゃないよヴィエラだよ…レアル決定なんだなー…レッズ…

なんでこんなことに突っ込むのか

氏は以前も指摘したように言葉が足らない。言っていること、注目点、解説、全てにおいてなかなかわかりやすくて、しっかり解説ができている数少ない解説者の 1 人だと思う。何かインパクトある言い方や説明で注意を引きたいのかもしれないけど、もっと世間が…

「 2 バック」がなんでおかしいか

前っから言っているとおり、システムにこだわるのはシステムに囚われているわけなんだが、これを指摘するのはそういうことではない。両サイドを攻撃に使うから 2 バックと言うのなら、中澤がガンガン上がる 3 バックも「 2 バック」なんじゃないですか?と、…

ベストイレブン

うーぬ。全部のチームを見れてないから、見た範囲だけという、なんともいえない基準からなんだが…。 GK はデンマークのソーレンセンで文句なし。 92 年、最終的にスーパーゴールキーパーへ成長したシュマイケルを思い出した。タイプは違うけど、かなり良い選…

ベストマッチ

これは文句なしにオランダ×チェコ。ほかにたくさん見ていない試合はあるけど、あれしか見せられなかったとしても、間違いなくこの試合を選ぶと思う。久々に、勝敗というものがなければいいのになぁ、と思った試合。

ベストゴール

ジダンの FK が 1 位。うーん。そうか。みんな FK 好きなんだなぁ。個人的には、ネドヴェドのセンタリングからコラーが落としてバロシュがボレーでたたき込んだやつ。あとは 2 位になったファンニステルローイの倒れ込みながらのボレー。前者は流れの中から…

まとめ

システムという考え方の便利さはあるので、それ自体を否定はしない。しかし、試合(結果を含む)を語る上で重要かどうかと聞かれたら、間髪入れずに「そうでもない」と答えると思う。そういう意味では「変遷」を追ってシステムを考えるということはできそう…

システムにまつわる誤った考え方

ここまで「システムとは、チーム内の決め事の 1 つに過ぎない」ということをまとめてきたが、まだシステムに対して勘違いをしている人も多い。それらについてどこが勘違いなのかを考えてみる。◇システムの相性百歩譲ってシステムに相性などは存在しない。「 …

システムの功罪

システムには、何事もそうであるようにメリットもデメリットもある。メリットとしては、すでに決まったチームの形を伝達しやすい。ある種世界共通語なので(サッカーを知っていれば、数字の羅列を見せて少し説明を加えれば何を意味しているのか分かるだろう…

システムという鎖の強さ

システムは、チームをオーガナイズする場合、最も高いところにあるものではない。ディシプリンや共通理解といった言葉で表現される、試合をする上でのチームでの決め事こそが、最も上に立つ。とはいえ、システムは、監督によって拘束力にばらつきがある。シ…

システムがチームに与えるもの

ネット上でも多く議論されるため、システムに関する情報をやりとりするだけの立場について先に述べたが、実際に試合を行う選手にとって、システムとは何をもたらすのだろうか。実は、外から見る人たちと大して変わりはない。大きく違うのは、実際にシステム…

システムが情報としてもたらすもの

中継の始めなどにスターティングイレブンとシステムが紹介される。この情報が意味するのはなんだろうか。なんのために紹介されるのだろうか。選手の特徴をよく知っているなら、スターティングイレブンを見ることでシステムなど大体見当がつく。実際に試合が…

システムとは何か

「フィールド上の 22 人が 1 つのボールを巡って競り合い、ルールに則って、ズルいことをせず、『お互いのゴールへ何回ボールを入れることができるか』を競う」いうのがサッカーというスポーツだと説明できる。これをバカ正直に行うとするととても効率が悪い…

まとめ

苦戦しているチームを見ると「走り方」がバラバラなことが多い。調子の悪いチームは、走りが足らないことが多い。走ってるけど、その意味が非常に薄いことが多い。ある程度のスキルが保証されている間柄では、特にこの走りの質がキーとなってくる。というと…

「走り」の必要性

いくぶん強引だが、なぜ走らなくてはならないか、に対するカウンターとして、走らなくてもサッカーができる可能性を考える。実はここに大国が苦戦している原因が潜んでいると考える。 90 分後もバテずに走れるようにすることを考えた結果が「走りの効率化」…

走りの効率を上げる=走りの質の向上

守備時に決定的なピンチではダッシュが必要となる。その次の段階が決定的にピンチになることが予測できる場合も、ダッシュの必要に迫られる。攻守を入れ替えて考えると、チャンスや、チャンスになりそうな場合には、ダッシュすることが多いことになる。この…

「走りの質」と「走る」こと

「走りの質」とは何か。一言で表せるとすれば「走ったことがどれだけチームの勝利や試合内容に還元されているか」だと思う。言うは易し行いは難し。実はシーズンやある大会を通じてやり通すには、非常に難しい課題だったのだ。「走る」は人間が自力で最も早…

「走る」ということを見直す

ジェフの名伯楽・オシム監督は、2003 年の新加入選手の家族に「あなたは、息子さんを「最後まであきらめずに走る子供」に育てましたか?もしそうでなければ期待をしない方がいいでしょう。もしそうなら、私が責任を持って育てます」と言ったらしい。ここから…

「走り」の考察

イタリア、スペイン、ドイツが脱落し、フランスやオランダ、ポルトガルが苦戦。イングランドがルーニーのおかげで元気、という EURO2004 。前に一度大国に対抗する各国についてまとめたことがあったが、今回のキーワードは「走り」。地上波しか入らない環境…

まとめ、みたいなもの

ということで、小国が大躍進を遂げる中、 W 杯だけは大国の間を行き来しているが、そう遠くない未来に、ひょっとする事態が起きる可能性は高い。トップレベルの層が脅かされているということは、ベースの上昇が始まっているということ(トップが下がっている…

W 杯や五輪におけるアジア・アフリカの躍進と南米の苦悩

欧州選手権が開催されていることもあって、欧州から始まった話も、世界へ広げることができる。選手が欧州へ渡っているアジアやアフリカ各国は、欧州の小国と同じような恩恵を受けている。しかし、今はさほど人数が出ていないアジアも、 1 国から多くの選手を…

小国の台頭…個人技術と組織力の融合

見所のある中心選手を海外のクラブに買ってもらい、ハイレベルなリーグで鍛えられた輸出国は、それらの選手を中心にレベルアップすることができる。すなわち、自国に戻って自身を生かし、経験値が他の選手へ受け継がれ、モチベーションを上げる。大きな大会…

大国の凋落…リーグにおける自国選手の出場機会減

かつてイタリアは、1966 年に北朝鮮に破れたことをきっかけに、自国選手の育成と強化(=強い代表の復活)をかかげて「鎖国」をしていたことがあった。イタリアが外国籍選手による補強の弊害に気づいた事例といえる。ということを持ち出すまでもなく、世の中…

ボスマン判決による環境の変化

おそらくきっかけはボスマン判決だと思う。軽くおさらいすると、ボスマンさんというベルギー人が、移籍金がネックで自由に職場(=チーム)を変えることができないのは労働の自由に反する!みたいなことで訴えを起こし、「労働の自由を勝ち取る」という大儀…